LEDを光らせるための電流値計算
電子工作の登竜門 LEDを光らせる
なぜ電子工作を始める際にLEDを光らせることが重要なのか?
電子工作を始める際にはどの教科書を見ても、LEDを光らせる作業から始まっています。
理由としては
- 電気の基礎である電流・電圧・抵抗のオームの法則を使用する最も単純な回路であるため、電子工作の基本的な考え方を実践できる。
- 通電確認など実際の電子工作でも多く使用される基本的な回路であるため。
- 視覚的にわかりやすく、電気的な計算も必要であるため電子工作をやってる感がでて、モチベーションが上がる。
この、3番目が一番大事だと思います。
電子工作は実践しないと始まらないもので、続けていかないとおもしろいことができないものだと考えています。
なので、最初は簡単に、電子工作をしたという達成感を得て、モチベーションを上げていろんなことをできるようになりましょう!!
LEDを光らせるために必要なものと回路
今回はブレッドボード上で電子回路を組んでいきます。
必要なものは以下となります。
- ブレッドボード
ソケット(穴)に部品を差し込むだけで電子回路の試作・実験ができる便利なもの。 - LED
「発光ダイオード」と呼ばれる半導体。一定方向に電流を流すと光る。
極性があるため、電気を流す方向を間違えると光りません。 - カーボン抵抗
電気を流れにくくする電子部品。流れる電気の量を制限したり調整したりする - 電源
今回は9Vの乾電池を電源に使用します。
個人的にはACアダプタから給電するほうが電池切れの心配もなく、電圧も安定するのでそっちをよく使用します。
これらを組み合わせることでLEDを光らせる以下の図の回路を構成します。
これの順番で電子部品をつなぐことでLEDを点灯させることができます。
ここで抵抗の値をどう選んだらいいのだろうという疑問が出てくると思います。
それを、次の章で説明します。
LEDを光らせるための電気計算
LEDを光らせるためには、抵抗の値を決める必要があります。
抵抗を入れない場合、LEDに大電流が流れてしまい壊れてしまいます。
そのためにLEDのデータシートを見る必要があります。
今回使用するLEDの絶対最大定格と電気特性を見てみましょう。
※抜粋していますが、すべてを見たい場合は以下のリンクより見ることができます。
LEDデータシート
最大定格より30mA以上の電流をLEDに流すと壊れてしまいます。
電気的特性より20mAをLEDに流すときに必要な電圧は2.1Vであることがわかるためその数値を使用します。
そうすると、抵抗にかける電圧は9V-2.1V=6.9Vとなります。
先ほどの回路図に数字を入れると以下のようになります。
ここでわからない数値はどれくらいの抵抗を入れたらいいのかだけになりました。
オームの法則 V(電圧)=I(電流)\× R(抵抗) より
R = V / I = 6.9 / (20×10^(-3)) = 345
となるため、仕様を満たす抵抗値は345Ωとなります。
しかし、抵抗にも規格があり、その規格には345Ωはありません。
抵抗を組み合わせて使用してもいいのですが今回は値の誓い330Ωの抵抗を使用することにします。
そうすると、回路全体に流れる電流値は
I = V / R = 6.9 / 330 = 0.021
となるため、回路内の流れる電流は21mAとなり、最大定格電流値を超えない事が確認できたので330Ωの抵抗を使用します。
今回作成する回路図は以下のようになります。
では、次の章でこの回路図を基に実際に部品を配置していきます。
LED点灯回路をブレッドボードに実装
使用する電子部品が決まったので、部品をブレッドボードに以下のように実装していきます。
この時、LEDには極性があるため方向を間違えない様に配線してください。
実際に配線したものが以下となります。
これで配線は完成です。
実際に電源を入れてみましょう。
スイッチオン!!
綺麗にLEDが光りました!!
細かい部品や機材の説明も今後はしていくと思いますが、完成です。
簡単ではありますが、これが電子工作の第一歩となり、足を踏み入れたことになります。
これをきっかけにもっと楽しい電子工作ライフをしていただけると嬉しいです。
see you …